6.Seventeen Stars


◆ 1999年 「十七星」・608mm×1165mm
 
【 legend 】
 
「天に九星の極あり、地に八極の星あり」
古代中国占術では、九星と八卦を合わせた十七の極星を、絶対的な数と見做した。
 
聖徳太子の「十七条憲法」が制定された西暦604年を、六年遡る、西暦598年。
越後の国で、世にも稀なる巨大な白鹿が捕獲され、天皇に献上された。
鹿の体高は五尺八寸(176cm)もあり、全身が純白の毛に覆われていた。
当時の日本では、白鹿は、麒麟と同格の神獣で、神の使いであると考えられた。
その鹿を見た聖徳太子は、角の先端が十七に枝分かれしていることに気づく。
鹿の角には、十七の文字が書かれていた(模様が文字に読み取れたと推測する)。
「琴・斗・月・台・鏡・竹・冠・契・龍・花・日・車・地・天・水・籠・鼎」の十七文字。
これらを心魂として「日本国推古憲法」十七条の条文が導き出されたと伝えられる。
 
十七という数は、摩訶不思議な数である。
数学的には、素数である。「17番目の不思議」と呼ばれる不思議な計算がある。
物理学的には、素粒子(全ての物質を構成する最小単位)の種類が十七である。
生物学的には、十七年蝉(素数蝉)が大量羽化する間隔の年数である。
文学的には、俳句が、五・七・五の十七音である・・・